小規模企業共済制度について④ 小規模企業共済金制度の共済金等の受取りについて

前回は小規模企業共済制度について制度の概要から掛金の取扱いまでご説明しましたが、今回は、退職や死亡、解約した際の共済金等の支払いについてみていきたいと思います。

1.共済金はどのくらい受け取ることが可能か?

共済金の受取の理由によって受け取れる共済金の額が異なります。一例をあげますと(次の例が受取れる金額が一番多くなるパターンです。)

例)掛金月額2万円で、掛金を30年間払込んでから、個人事業を廃業した場合

掛金累計額720万円、受取る共済金約870万円

となります。

2.共済金の受取方法

共済金の受取りは「一括」「分割(10年・15年)」と「一括と分割の併用」のいずれかを選択することができます。(ただし、「分割」又は「一括と分割の併用」を選択できることができるのは、共済金の額が一定金額以上である場合に限られます。)

3.共済金の受取と税金

受取った共済金に課される税金の取扱いについては、共済金の受取り方と受取の理由によって異なります。

① 分割により受取る場合

受取った共済金は「公的年金等の雑所得」として、他の公的年金等と合算して公的年金控除額を控除することができます。

② 共済契約者の死亡により受取る場合

遺族が受取った共済金は、死亡退職金として相続税の計算上、みなし相続財産として課税の対象となります。ただし、共済金を受給した遺族が共済契約者の相続人であった場合には、500万円×法定相続人の数で計算した「退職手当金等の非課税金額」を受取った死亡退職金の額から控除することができます。

③ 廃業、退職、老齢給付により受取る場合

受取った共済金は「退職所得」として受取った共済金から掛金払込期間に応じて計算した退職所得控除を控除し、税額計算をする際には、さらにその金額に1/2を乗じることができます。

④ 任意解約により解約手当金を受取る場合

受取った解約手当金は「一時所得」として税額計算します。また、掛金を納付時に所得から控除しているため、一時所得の計算の際には掛金総額を解約手当金から控除することができず、受取った解約手当金等がそのまま課税の対象となりますので注意が必要です。